2021/06/15
私たちは、いつ何時、不慮の事故や怪我に見舞われるかわかりません。可能性は本当に低いとしても、この記事を一回読んでおくだけで、万が一の時の対処に役立つことでしょう。
目次
鎖骨骨折の原因は何?
鎖骨骨折は、全骨折中約10%を占めるほど多い骨折のひとつです。 原因は転倒して肩や腕を強打した衝撃で生じることがあります。ですから、骨折する人の10人に1人が鎖骨を骨折すると言えます。
直接的に、鎖骨を打れち付けることは、交通事故くらいなもので、とても稀です。では、直接でもないのにどうして鎖骨は折れてしまうのでしょう。
その訳は、介達外力と呼ばれるもので、直接ではないけれども、手や肘、腕、肩に受けた衝撃が、間接的に鎖骨まで伝わってしまい、鎖骨骨折を引き起こすのです。
手術が必要な鎖骨骨折って?
鎖骨を折ったら、全部が全部手術になるわけではありません。
では、手術になる例を見てみましょう。
・開放性骨折
開放性骨折とは、皮膚を貫いて出血もしている骨折です。
すぐに、緊急搬送して適切な処置を行わなければなりません。骨折部が空気に触れると、空気中の細菌(黄色ブドウ球菌など)により感染し、骨髄炎を引き起こす可能性が高いからです。骨髄炎が悪化すると、膿(うみ)が出現し、骨を侵食してしまう恐れがあるのです。
一般的にはゴールデンタイムと言い、骨折してから6時間から8時間以内に傷口を縫合しなければ、大変危険と言われています。
また、pin-holeと言い、骨の先で皮膚に数ミリの小さな穴が空いてしまうことがあります。出血も少なく見逃しそうですが、これも開放性骨折ですので、早急に適切な処置を行わなければならないので、手術のできる病院へ転送されることもあります。
・鎖骨の外側寄りの骨折(外1/3)
上のレントゲン写真のように、鎖骨の外側寄りで折れてしまった場合も、手術になることが多いです。
その理由は、鎖骨の外側は細くなっており、血流量が少なく、骨を再生させる成分が少ないためです。どうしても手術したくないという場合は、偽関節と言い、骨癒合しないまま、骨折部が関節のようになってしまうこともあるので、手術をお勧めします。
・骨折部のズレが大きい場合
鎖骨骨折の80%くらいは、真ん中で折れます。真ん中より内側の骨(近位骨片)は、上方へ移動し(胸鎖乳突筋に引っ張られる)、真ん中より外側の骨(遠位骨片)は、下方に移動(大胸筋に引っ張られる)します。
骨折を整復(元の位置に戻す)して固定するのですが、あまりに骨折部のズレが大きい時には、骨折部が重なり合わないため、骨癒合が不可能と判断され、手術になることがあるのです。
手術しない場合どうやって固定するの?
骨折と言えば、ギプスというイメージがありますが、鎖骨の場合はギプスを使いません。
クラビクルバンドという専用のコルセットを装着します。固定期間は、大人で約4~5週、小児で3~4週間です。骨が完全につくまでに、12週を要する場合もあります。
また、骨折のズレもなく不全骨折(ひび)程度でしたら、三角巾で腕を吊るすだけの場合もあります。
リハビリは必要?
骨折はリハビリが大変だと、よく聞くと思います。鎖骨骨折の場合は、固定期間中、肩関節を動かすことができないので、五十肩のように肩が固まってしまう恐れがあります。
そうならないためにも、腕を90°まで挙げない範囲で、早期から動かしていくことが必要です。
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